第151回通常国会活動報告

第151回通常国会活動記録表

【開会前夜にKSDスキャンダルが表面化】
 平成13年1月31日(水)に開会され、6月29日(金)に150日間の会期を終えた第151回通常国会は、近代希に見る奇妙な国会であった。
まず、法案が山積みしているにも拘らず、開会日を1月31日という月末ギリギリまで遅らせた。これはKSDスキャンダルが表面化したので、野党の追及を避けるため、目鼻がつくまで自公保3与党が国会の開会を遅らせたからである。
その結果、開会前夜とも言うべき1月16日に小山自民党参議院議員がKSDからの収賄容疑で逮捕され、同月23日には額賀経済財政担当相がKSD資金授受問題で引責辞任し、同月29日には小山氏が参議院議員を辞職するという前奏曲付きの開幕となった。

【KSDスキャンダルの究明が中心に】
 当然、開会直後にはKSDスキャンダルの真相究明に質疑が集中した。官僚が天下りし、国から補助金を受ける公益法人のKSDと、自民党の議員が癒着し、中小企業経営者から入会金を集め、政官業が一体となって自民党議員の為に政治資金と票を集める自民党政治の仕組みが、これほど鮮やかに浮かび上がった例は珍しいからである。
 この結果、小山議員に続いて、自民党の参議院議員会長であった村上元労相も、2月22日にはKSD疑惑で議員を引責辞任した。国会では2月26日に衆議院が政倫審に額賀氏を呼び、同月28日には参議院が予算委に村上氏を呼んで質疑をした。このあと3月1日には、村上元労相もKSDからの受託収賄容疑で逮捕されたのである。

【政権担当能力を失った森内閣と自民党】
 しかし、政府・自民党のスキャンダルはこれだけにはとどまらなかった。内閣官房と外務省の機密費流用疑惑が出てきたからである。この追求も、KSD疑惑と並んで、2月国会の中心議題となってしまった。しかしこの疑惑は、自民党国会議員と官僚が一体となって隠し続け、とぼけ続けているので、未だに解明されていない。3月10日に松尾外務省元室長が機密費詐欺容疑で逮捕されただけである。
 この二つのスキャンダルと並んで、森首相自身について、えひめ丸沈没事故に際しての不適切な対応(ゴルフ続行など)、ゴルフ会員権借用問題の発覚なども出てきた。
 この為森首相とその内閣は、その政治姿勢においても、危機対応能力においても、まったく国民の信を失い、支持率は10%を割るという有様になってしまった。自民党は、将に政権担当能力を失ったと言ってよい。(このホームページのコメント"自公保連立は政権担当能力を失った"(2001.3.5)参照)

【私自身は予算案や税制改正法案の審議に汗を流す】
 このように、第151回通常国会の前半は、真面目な政策論議よりも、スキャンダルや森首相の政権担当能力の追求が脚光を浴びる奇妙な国会となったが、私自身は本来の予算審議や財政金融関係の法案審議に汗をかいた。
 『第151回通常国会鈴木淑夫代議士活動記録表』に掲げるように、3月2日に予算案が衆議院を通過するまでの間に、予算委員会の常任委員として、予算案に対する基本的質疑(NHK放映)、一般的質疑、公述人に対する質疑、締め切り総括質疑など5回の質疑を自由党を代表して行った。
 また、予算案と表裏の関係にある税制改正法案などについては、財務金融委員会の理事として、3月30日までに4回の質疑を行った。なお、3月3日には国土交通委員会の臨時委員となり、私の選挙区である世田谷区と深い関係にある鉄道と道路の立体交差化と市街地再開発の問題、大深度トンネルによる新交通体系(エイトライナーなど)の整備などについて、扇国土交通相の前向きな答弁を引出すことができた。

【1ヵ月間機能を停止した珍しい通常国会】
 3月26日に予算案が参議院で可決され、成立すると、第151回通常国会は事実上機能を停止した。森首相の退陣が決まったからである。その後自民党の総裁選挙が終り連休明けの5月7日に小泉新首相の所信表明演説が行われるまでの1ヵ月間、国会は開店休業となった。
 150日間の通常国会が、5ヵ月間のうち1ヵ月間機能を停止したのも、珍しいことである。
 しかし、もっと珍しいことが起こった。ダウン寸前でフラフラしていた森内閣と自民党が、小泉フィーバーで息を吹き返した事である。6月の都議選と7月の参院選では自民党が大敗し、特に参議院では自公保が過半数を割るのは必至と見られていた予想が、180度変ったのである。自民党を集団脱党するとまで言っていた自民党の都議選候補達は、80%を越える小泉首相の支持率で息を吹き返し、3人とも高順位で当選を果した。

【ワイドショーと化した通常国会】
 国会内の雰囲気もがらりと変り、小泉首相と田中外相のパフォーマンスだけがテレビのワイドショーで連日報道されるという異例のワイドショー国会と化した。派手なパフォーマンスで国民の注意を引きつけ、構造改革の各論に入らぬまま、森内閣が残した諸法案の審議を促進し、6月29日の閉会にこぎ着けたのである。
 この時期に私は、財務金融委員会で3回質疑を行い最後に自由党を代表し、本会議で銀行法改正案について代表質問を行った。詳しくは、このホームページの「最新のコメント」欄"衆議院本会議の小泉総理に対する代表質問"(H13.6.15)を参照されたい。
 この銀行法改正案は、1ヵ月の開店休業の余波を受け、第151国会では成立せず、継続審議となった。
 以上のように、第151通常国会は、1ヵ月の開店休業をはさみ、前半はスキャンダル国会、後半はワイドショー国会という奇妙な国会となったのである。
 構造改革に関する本当の議論は9月中旬以降の臨時国会からであろう。