第148回特別国会閉会中審査・第149回臨時国会活動報告

第148回特別国会閉会中審査・第149回臨時国会活動記録表

【僅か3日間で終った第148回特別国会】
6月25日の衆議院選挙後の第148回特別国会は、7月4日(火)から6日(木)の3日間だけ開かれ、総理指名投票の結果、自公保3与党による森総理の指名が行なわれただけで閉会した。最終日の7月6日に天皇陛下ご臨席の下に開会式を行ない、その日に閉会するという、陛下には大変失礼な形となった。
それというのも、政策合意なしに、ただ数合わせだけの目的で連立を組んでいる自公保3与党の上に乗っている森総理には、表明すべき所信を準備することもできないためであった。

【閉会中審査で「そごう」問題追求の第1弾】
これを補うため、私が理事(自由党代表)を務めている大蔵委員会では、野党理事が結束して閉会中審査を強力に要求し、7月17日(月)午前9時から午後7時まで(途中1時間休憩)の9時間、宮沢大蔵大臣と久世国務大臣(金融再生委員長)を呼んで、閉会中審査を実現した。
その中心テーマは「そごう」問題である。私は自由党を代表して質疑を行ない、一私企業である「そごう」に対する血税の投入(国の債権放棄)の非を明らかにした。これが自由党による「そごう」問題追求の第1弾となった。詳しくは、このホームページの「What's New!」欄、"「そごう」問題は政府・自民党の大失政だ"(2000.7.18)を参照されたい。
【閉会中審査で「ゼロ金利政策」解除の布石】
続いて翌7月18日(火)の大蔵委員会では、日本銀行の速水総裁、山口副総裁、および4人の理事を参考人として召致し、午後1時から6時30分まで、平成11年度下期の「通貨および金融の調整に関する報告書」(日本銀行の国会に対する年2回の公式報告書)について、閉会中審査を行った。
ここでも私は自由党を代表して質疑を行なった。そして「そごう」問題の市場に対する影響を見極めた後、すみやかに「ゼロ金利政策」を解除すべきではないかという考え方を述べた。私の見解の詳細については、このホームページの「What's New」欄、"ゼロ金利政策の修正を迫る6月調査日銀短観"(2000.7.5)を参照されたい。
これに対し、速水総裁以下の日銀役員は、極めて肯定的な答えに終始した。この時点で私は、予想外の事が起らない限り、次回の政策委員会政策決定会合(8月11日)において、「ゼロ金利政策」は解除されることを予感した。
案の定、8月11日(金)に日本銀行の政策委員会は、政府の「議決延期請求」を否決したうえ、「ゼロ金利政策」の解除を決定した。

【第149回臨時国会では経済戦略の基本を論じる】
7月28日(金)に至り、政府・自民党はようやく重い腰を上げ、8月9日(水)までの13日間、第149回臨時国会を開き、森総理大臣の所信表明演説を行なった。これに伴ない31日(月)には各党の代表質問が行なわれた。
続いて8月2日(水)と3日(木)の2日間、予算委員会が開かれ、とくに2日(水)の「基本的質疑」には森総理以下全閣僚が出席し、その様子は終日(午前9時から午後6時)NHK総合テレビで全国に中継放映された。
私は2日(水)、3日(木)の両日共、自由党を代表して質問に立ち、森総理、宮沢蔵相、相沢国務相(金融再生委員長)、保岡法務相に対し、「そごう問題」を中心に、経済政策の基本的在り方について論じた。その骨旨は、このホームページ「What's New」欄、"「そごう問題」で進退極まった森内閣"(2000.8.7)を参照されたい。
政府・自民党の経済戦略は、難しい問題を先送りして日本経済を慢性病(勢いの出ない状態)にしているのであり、この際は設備投資主導型のプラス成長になった事でもあり、思い切った切開手術(不良債権、破綻銀行の早期処理)を行って21世紀の発展を可能にすべきだ、という私の主張に対しては、閣僚も傾聴し、自民党委員の席からも賛成の声が上がった。

【大蔵委員会では不確かな財政運営の基本を批判】
翌4日(金)には、大蔵委員会が開かれ、ここでも私は自由党を代表して質問に立った。この席で私は、宮沢蔵相に対し、折角設備投資主導の景気回復が芽生えているのにも拘らず、本年度の補正予算や来年度予算における政府の方針が不確かなために、来年度経済に対する不透明感が強まっており、それが株価低迷を招いていることを指摘した(このホームページ「月例景気見通し」欄、"景気見通し"(2000年8月版)参照)。
昨年1月から本年3月までの自自連立内閣の方針通り、景気が回復し始めても、2001年度と2002年度の2年間は景気中立型の財政運営を行ない、決して勢急な財政再建に走らないことが肝要である。それによって初めて民需主導型の持続的成長が固まり、財政再建が可能になる。
この自由党の基本政策を、連立政権下で一度は受け入れた自民党が、現在の自公連立の下で維持できるかどうかに、今後の日本経済の動向が懸っている。

【総選挙後1ヵ月余りの間に自由党を代表して5回質問】
以上のように、6月25日の総選挙が終って1ヵ月余りの間に、私は大蔵委員会理事および予算委員会常任委員として、自由党を代表して質問する機会を5回与えられた。光栄なことであり、やり甲斐のある仕事と感謝している
今後も政府・自民党の非を指摘し、それを改めさせ、21世紀の日本の立て直しに貢献していきたいと念じている。