第144回臨時国会活動報告

第144回臨時国会活動記録表

【自自連立の合意で平穏な国会に終る】
第144回臨時国会は、11月27日(金)に開会し、予定通りの案件を消化して18日間の会期を了え、12月14日(月)に平穏のうちに閉会した。
異例づくめの波乱に満ちた第143回臨時国会(7月30日から10月16日までの79日間)とは打って変わって静かな臨時国会となったのは、いうまでもなく自・自連立の合意によるものである。小渕総理・自民党総裁と小沢自由党党首との間で交わされた11月19日の合意書の第2項には、「次の臨時国会の運営については、自由党は政府・自由民主党に対して協力する」となっている。自由党はこれを誠実に履行した。
表面的には是々否々で臨むとしていた公明党も、商品券構想が矮小化されたとは言え自民党に受入れられたため、第3次補正予算を始めとする提出法案に対して、自・自に追随して総て賛成した。このため、民主党の反対はまったく議事の進行に差し障りとはならず、せいせいと審議、裁決が行なわれた


【中堅企業貸し渋り対策は挙党一致で成立】
第3次補正予算が提出されるまでの1週間は、自由党と自民党の合意に基づいて前臨時国会から持越した中堅企業に対する貸し渋り対策法案が3本、自・自の議員立法に共産党を除く各野党が合乗りする形で提出された。このうち中小企業信用保証制度を破綻金融機関の取引先中堅企業(資本金5億円未満)に拡大する法案は商工委員会、中堅企業に対する貸し渋り対策として日本開発銀行の融資と保証の業務を拡充する法案は大蔵委員会、同じ目的で北海道東北開発公庫の業務を拡充する法案は内閣委員会に、夫々提出された。
私はこの3本の法案を作成する休会中の自・自政策協議に、自由党側のメンバーとして終始参加していたので、いわば発案者の一人である。従って、12月3日(木)の大蔵委員会で20分質疑をする際は、法案の内容についての質疑は一切行わず、この法案を執行する際の難しさ(貸し渋り対策を積極化すると不良債権増加のリスクが高まる)を、開銀と北東公庫の両総裁に指摘することだけを行った。


【第3次補正予算もスピード成立】
これらの法案が衆議院を通過した後、第3次補正予算案が提出され、審議に入った。
私は予算委員会委員として、僅か2日間で終った第3次補正予算案の審議、裁決に出席した。この予算には、いわゆる「24兆円の緊急経済対策」のうちの公共事業の追加と、上記中堅企業貸し渋り対策に必要な出資などが計上されており、民主党と共産党だけが反対した。
この第3次補正予算案は、参議院でも会期1日を残して成立した。