第142回通常国会活動報告

第142回通常国会活動記録表

平成10年1月12日に開会した第142回通常国会は、8日間の会期延長の上、6月18日に158日間の異例に長い会期を終えた。
私は自由党の政策審議会副会長として、予算(37回)、大蔵(29回)、緊急経済対策特別(7回)の3つの委員会の常任委員を務め、また行政改革特別委員会の差し替え委員として質問に立った。合計すると、本会議での代表討論2回、委員会での代表質問は12回(延べ650分、うち2回はNHK放映付き)、平成9年度補正予算組替え動議提出1回、「財革法停止法案」(自由、民主、平和・改革による議員立法)の提出者としての各党質問に対する答弁1回(180分)、となる。党内では勿論、衆議院議員全体でも、閣僚を除くと最多記録かもしれないと思う。
夫々の活動の正確な記録は、下記の「第142回通常国会活動記録」に整理してあるので参照されたい。また夫々の討論のうち主要なものは、このホームページの「What's New」欄にその都度コメントを掲げた。それらの関連コメントは「活動記録」から辿れる様になっているので利用されたい。

【政府・自民党の二枚舌で国会、ひいては国民を騙しつづけた会期】
私は、今通常国会ほど、橋本内閣が国会、ひいては国民を騙し、無視する姿勢を顕わにした会期はないと思っている。議院内閣制のもとでは、政府与党一体が原則であるにも拘わらず、政府と与党で役割を使い分け、国会では内閣が「10年度当初予算は最善のもの、補正予算はまったく考えていない」と言い続け、国会の外では、与党の幹部が大型補正に言及し続けて株価に口先介入し、いわば「二枚舌」を使って国民の代表である国会を騙したこと。昨年末の臨時国会において、デフレ予算を義務づける財政構造改革法を強引に成立させながら、それからわずか4ヶ月後に、同法改正案を提出し、詭弁を弄し、赤字国債の発行を財源とする景気対策を講じたこと。昨年末の臨時国会において、金融機関の不良債権処理はヤマを越した、今後金融機関の経営救済はしないと豪語しながら、わずか1ヶ月後に金融機関に対する公的資本の注入を始めたこと。これらは、橋本内閣が行き当りばったりの朝令暮改、支離滅裂の政策に陥り、国政を担う資格を既に失ったことを端的に示してる。
この国会は、橋本内閣の疑惑隠しが露骨に顕わになった国会でもあった。自民党の山崎政調会長の石油卸商・泉井氏からの献金疑惑の解明を拒み続け、また橋本総理の中国人女性との交際にからむODAの無償援助の配分にからむ総理自身の疑惑を晴らすこともなく、疑惑隠しに奔走する日々であった。

【自由党の建設的な法案提出】
自由党は、この国会を通じて、単に橋本内閣を批判するだけでなく、対案を提示し、信を問うてきた。
例えば、平成9年度補正予算に対しては、特別減税に代わる恒久減税の実現、金融機関の救済のための公的資本注入の削減などを内容とする組み替え動議を提出し、また平成10年度当初予算に対しては、10兆円の恒久減税の実現を柱とする組み替え動議を提出した。また政府のまやかしの財政構造改革法の改正に対しては、他の野党とともに、法の執行停止を求める修正案を提出した。いずれも、自社さ3与党の数の論理によって否決されたが、我々の提案が日本再興の正道であることは、やがて歴史が証明してくれると信じている。
その他、「祝日3連休法案」、「情報公開法案」などを他の野党の協力を得て、国会に提出するとともに、公共事業の入札制度を公正・透明なものにし、陳情政治・利権政治の温床を断つ、「国会議員等の入札干渉等の処罰に関する法律案」などをわが党単独で提出した。

【参院選で日本再興に向けた行動を】
今国会の締めくくりとして、橋本内閣に対する姿勢を明確にするため、民主党、共産党と共同で「橋本内閣不信任案」を提出した。私は、橋本内閣の存続は益々この国を駄目にし、国民の生活を危うくするものであるとの信念の下、解散、総選挙を覚悟して、わが党の同士ともはかり、署名を集め、不信任案の提出を党首・幹事長に求めた。衆議院本会議で否決はされたが、私の橋本内閣に対する不信の念はいささかも変わるものではない。
橋本内閣に対する国民の審判は、迫りくる参議院通常選挙において下される。来る参議院選挙こそ、日本の浮沈がかかる重要な選挙である。敬愛するこのホームページの読者方が、「日本再興」に向けて行動されることを心からお願い申し上げ、国会報告の一端にかえさせていただく