経済同友会、新進党に新保守主義の鮮明化を要望 (97.8.27)



【新進党「日本再構築宣言」をテーマに経済同友会幹部と懇談会開催 】
同友会側の注目すべき発言;
「努力した者が報われる“日本再構築宣言”の理念、政策を主張し続けよ」
「既得権益下の組織票が多い選挙区事情に振回された発言が続けば、自民党との違い  が分からなくなる」
政策対立軸のポイント;“守旧 対 改革”から “構造維持派 対 構造変革派”へ

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【「日本再構築宣言」をテーマに経済同友会と懇談会 】
 8月26日(火)、新進党幹部と経済同友会幹部との懇談会が行なわれ、私も新進党のメン バーの一人として出席した。 出席者名は下記の通り。 テーマは、新進党がこの程 党議決定し、来たるべき秋の臨時国会と明年の通常国会における論戦の基礎とする「日 本再構築宣言」である。 経済同友会側のコメントを求め、討論した。

【理念、政策を主張し続けよ! 】
注目すべき経済同友会側の見解は、
「停滞する経済を実力相応に拡大しない限り、財政赤字、不良債権、雇用悪化、超低 金利などの構造的諸問題が解決しないという新進党の見解は十分理解できるが、そ うであるならば、企業優遇、金持優遇という批判を恐れずに、努力する者が報われ る機会均等の社会、小さな政府と大きな民間市場経済を目指すという“新保守主義” の旗をもつと高く掲げ、色濃く打出すべきである。中小企業対策、商店街活性化策、 農業保護などにまんべんなく触れていると、自民党との違いが分からなくなる」 「信念を持って新進党の理念と政策を主張していれば、2〜3年のうちに自社さの政策 が行詰まった時、国民は必ず新進党に改めて注目する。支持率低下にめげず、信念 を曲げず、“日本再構築宣言”の理念と政策を主張し続けよ」
と言うことであった。

【“守旧対改革”から“構造維持派対構造変革派”へ 】
現在の政策の対立軸は何かと言う質問に対して、私は「すべての政党が改革を口にする 現在、“守旧対改革”という対立軸は崩れた。 今は同じ改革でも、構造を維持したま ま漸進的に行なうのか、“構造革命”を起こして一気に改革を進めるのかという“構造 維持派対構造変革派”の対決ではないか」
と答えたが、新進党の小沢党首、野田政審会長も同じような主旨の見解を述べられた。 この懇談会は、新進党に対する暖かい“叱咤激励”の会であった。



<新 進 党>
小沢一郎(党首、「明日の内閣」総理大臣)
西岡武夫(幹事長)
野田毅(政策審議会長)
坂口力(政策審議会長代理、「明日の内閣」外交政策大臣)
古賀正浩(同 商工政策大臣)
村井仁(同 安全保障政策大臣)
鈴木淑夫(同 経済・財政政策大臣)
牛嶋正(同 国民生活政策大臣)
平野貞夫(同 総理大臣補佐)

<経済同友会>
牛尾治朗(代表幹事、ウシオ電機会長)
水口弘一(副代表幹事・専務理事、野村総合研究所元社長)
小林陽太郎(副代表幹事、富士ゼロックス会長)
宮内義彦(副代表幹事、オリックス社長)
荒木浩(副代表幹事、東京電力社長)
茂木友三郎(副代表幹事、キッコーマン社長)
香西昭夫(副代表幹事、住友化学工業社長)
松田昌士(幹事、東日本旅客鉄道社長)
三國陽夫(幹事、三国事務所代表)
坂本春生(幹事、西友専務)