銀行系:手堅い経済分析

銀行系では、三和、富士、日本(住友)の三つの総合研究所が、経済分析面で手堅い仕事をしていた。現在は合併して、長い歴史をもつ都市銀行調査部の歴史を引き継いでいるからである。

三菱総合研究所  Mitsubishi Research Institute, Inc. (MRI)

日本総合研究所 The Japan Research Institute, Limited

UFJ総合研究所  SRIC Corporation

富士総合研究所 FUJI Research Institute Corporation (FUJI RIC)

証券系:金融市場分析の面でリード

証券系では、野村、大和、日興の3大証券の総合研究所ないしはリサーチセンターが、金融市場分析の面でリードしている。これも大証券会社の市場調査や企業分析の伝統を引き継いでいるからである。特に私が5年間理事長を務めた野村総研のミクロ分析は、自信を持って推奨できる。

野村総合研究所 Nomura Research Institute, Ltd. (NRI)

大和総研 Daiwa Institute of Research Ltd. (DIR)

日興フィナンシャル・インテリジェンス The Nikko Research Center, Ltd. (NRC)

一般企業系:産業分析や幅広い人材集め

一般企業系では三菱総合研究所が戦前の三菱財閥時代からの歴史を誇り、産業分析などで優れた業績を挙げている。また、日本経済研究センターは日本経済新聞の子会社で、子飼いのエコノミストではなく、学会、官庁、他企業からの出向エコノミストを使って仕事をしている。

三菱総合研究所  Mitsubishi Research Institute, Inc. (MRI)

日本経済研究センター Japan Center for Economic Research (JCER)

独立財団系:中立性を保った専門家集団

以上の子会社は、親企業に不利な情報を出しづらいので、シンクタンクとしての中立性に疑問を持たれることもあるが、その点、独立した財団法人として戦後一貫して生きてきた国民経済研究協会の経済分析は、定評がある。また、近年日本国際フォーラム(伊藤善一理事長)と東京財団(竹中平蔵理事長)は、優れた専門家集団による最高水準の研究結果を出しており、テーマ別研究としては最も信頼がおける。私自身も日本国際フォーラムのメンバーであり、また東京財団の会合にも出席している。

日本国際フォーラム  The Japan Forum on International Relations, Inc. (JFIR)

東京財団  The Tokyo Foundation

国民経済研究協会 Research Institute on the National Economy

海外のシンクタンク

The Brookings Institution

The American Enterprise Institute (AEI)

Asia Pacific Economic Cooperation/APEC Secretariat